循環器系の病気
高血圧の診断・治療
高血圧はとても一般的な病気です。言い換えればだれでも歳をとれば高血圧になりえます。ひとの心臓は1日約10万回拍動します。その際の血圧が120/-くらいか180/-くらいかによって、心臓への負担が異なってくるのは容易に想像できます。低すぎないように、されど適切に血圧をコントロールすることが肝要です。
以前は24時間血圧計を用いて血圧の日内変動を測定していました。しかし、最近では優れた家庭血圧計が普及し、誰でも起床時血圧、就寝時血圧を測ることができます。それによって、早朝起床時の血圧が高く診察時には正常になる“仮面高血圧”、普段はさほどでもないのに病院に行くと高くなる“白衣高血圧”などの診断ができるようになりました。患者さんの体質にあわせた降圧治療を行うためにも、自宅での血圧測定は重要と思います。ぜひ一家に1台の血圧計を購入され、血圧手帳に記録することをお勧めします。
血圧の変動に合わせて、それぞれの患者さんに適したお薬を処方します。1剤で下がる場合もありますし、さらに調節が必要になることもあります。生活習慣の改善(ダイエット、運動、減塩など)とあわせて、長期的に治療していきましょう。
狭心症の診断・治療
心臓の栄養血管である冠動脈が動脈硬化で狭くなり血液の流れが悪くなる結果、心臓の筋肉に十分に酸素が送れなくなると、胸痛、胸部圧迫感、息切れといった症状がでてきます。これを狭心症と言います。適切な診断を受け、適切な治療を受けることが大切です。治療には、内服治療、カテーテル治療、バイパス手術の3つの柱があります。階段、坂道を歩くと、前述の症状が出現し、少し休むと良くなる、、、、といった方はぜひ一度受診してみてください。また、無症候性心筋虚血と言われるように、心臓の血流不足の際、必ずしも症状が出ない場合もあります。一般に糖尿病の患者さんに多いといわれています。心臓の危険因子である、糖尿病、高血圧、高脂血症(脂質異常症)、心臓病の家族歴、喫煙歴のある方は一度検査を受けてみることをお勧めします。
閉塞性動脈硬化症の診断・治療
200mほど歩くと足がしびれる、あるいは痛くなる。しかし、数分休むとまた歩けるようになるという方は閉塞性動脈硬化症が疑われます。足に血液を送る大腿動脈などが動脈硬化により狭くなり、血流不足を引き起こすために症状が出てきます。日常生活が制限されるのも困りますが、気付かずに重症化すると下腿潰瘍→切断にもなりえます。早期に発見することが重要です。お心当たりの方はご相談ください。
不整脈の診断・治療
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